勝手に震えてろ

 

久しぶりにオーケストラについて書いてみようと思う。

 

オケってなんて魅力的なんだ!って思うけど、そう思わない人も何人もいるだろうし、逆にそう思う人もいる。私は後者だけど、その感情が最近当たり前になってきてしまって、身震いするような演奏が最近できなくなってしまった。てか今は身震いするしないの問題以前に、自分が弾けてなかったり、アンサンブルが上手くいかなかったりしていて、(バスケに例えると自分のシュート率が低かったり、パスが相手にカットされまくりだったり、って感じ)それどころではない。

 

身震いする演奏ってどんな感じなんだろうか。

 

中高のころはよくあった。

一番覚えているのは中3のころにやった千と千尋メドレーかなあ。弦楽合奏で、ピアノ付きで、和音が本当に素敵でセカンドバイオリンもちゃんと美味しいメロディもらってて。それぞれのパートがほとんどdivでめちゃくちゃ濃厚な音だった。この曲の威力はものすごくて、それの初合奏ではみんなも弾けていないのに、ひとしきり感動した。なんて素敵な曲なんだ!

 

次はチャイコフスキーの弦楽セレナーデの1楽章で、この曲はとりくむのに死ぬほど苦労したし(当時は半飛ばしができなかった)とりあえずアンサンブルが死ぬほど難しかった。チェロ、あれ弾かせる気ないでしょ?でも最終的に弦5部が全部合わさった時は腕全体に鳥肌が立ったし、あれ以上良い演奏はこの世にはない、と信じ込むくらいには最高の定演ができた気がする。

 

最近だと、ヴォーン・ウィリアムズの幻想クインテットの1楽章を合わせた時、これまた5人の和音がぴったり合わさった時があって、その時もまた腕に鳥肌が立った。あいにくそれは練習で、本番は緊張してしまって自分の納得がいく演奏はできたとは言えなかったけど、でもあの時の練習は今でもちょっと忘れられない。

 

でもやっぱり、一番身震いしたのは、もうこれは人生であと5億回は言うが、フィリピンで演奏したニューヨークからの4つの絵、きらきら星、悪魔の踊り、スペイン奇想曲だ。他にもいっぱい曲を弾いて、それも全部好きだった。これは本当に譲れない。学校公演でも、リサールパークでの一般向け公演でも、曲中に歓声が湧いたり、拍手をしてくれたり、聴衆と奏者が音楽で一つになった感覚を味わうことができた。何度も身震いをした。フィリピンの空気、フィリピンの笑顔、フィリピンの熱気、フィリピンの輝き、あれは全部忘れられないし、その時は心の底から音楽が好きだと思えた。

 

常に身震いを求めている。間違いない。あとは自分の努力じゃん?

 

 

なんだかんだ宣伝はしますよ。

久しぶりに、定演で震えたいなあ。

 

それでは。