夢で逢う

 

 

三大欲求の中で一番好きなものは?と聞かれたら、断然、睡眠欲だ。

 

 

三度の飯よりも睡眠が好き。

最高に気持ち良い。たくさん寝た後、布団からずり落ちて浴びる朝日も、寒い寒いと思いながら足の指先を擦り合わせる時間も、暑い~と叫びながら布団を引っぺがす昼前も、脳は活動しているけど目が起きていないぼんやりとした数分間も、好きな人から連絡が来ているかどうか半目で画面を確認する瞬間も、二度寝をするか水を飲みに行くか迷う一瞬も、枕に顔をうずめて三度寝に入ろうと決意するときも、枕元に置いてあった本の続きを寝っ転がったまま読み始めるときも、何もかもが幸せに満ち溢れていて、この時間が永遠であってほしい。と思いながらまた寝る。

 

 

布団が好き。

だからやっぱり冬が好き。

夏は暑すぎる。

 

平日、特に朝が早くて寒い日はどうしても怠い。眠い時の体温でじっとり温まって、足先だけほんのり冷えていて、ずっとこのままさなぎのようにくるまっていたいと思う。いつかは出なきゃいけない現実を受けれたくない。床はくっつくくらい冷たいし、着替えるのも億劫になるほど空気が張っている。

 

 

布団の中にいれば視界が暗くてぼんやりしていて、現実を直視しなくて良い。何も考えなくても許されるし、何を考えていても許される。高校の合宿とか修学旅行でも、各々の布団にくるまって、いろんなことについて話した。電話したまま寝てしまって起きてもまだ繋いだままだったとしても、布団の中にいるのだったらそんなに罪深いことではないような気もする。ずっとこのままが良い。布団は偉大だ。

 

 

 

それでは。

リンゴ果汁

 

好きなアイスの味はきっと、

 

私はクッキー&クリーム。

理由はぼんやりとしていて、まあ美味しいからなのは当たり前だけど、冷たいし、いやでも全てのアイスは冷たいし、でもなんだかあったかくて、ろくな理由があげられない。ハーゲンダッツは絶対この味を選ぶし、セブンティーンアイスも絶対これ。はずれが無い。やはり選ばれし味なのだ。

 

 

でもアイスというのはなんだかんだ、食べるシチュエーションが味に大きく影響する。

 

12分に1本の電車を待っていて、腕から汗が3粒滴って、眉間にしわがいくようなカンカン照りの日には、木陰のベンチに座って梨味のアイスを食べたい。

川沿いを歩きながら、部活とか学校の愚痴を言いまくって、途中で靴下とローファーを脱いで足で水を蹴った後にソフトクリームを食べたい。

寒い寒いと言ってぐっしょり濡れたブーツを脱ぎながら、そのままストーブの前に座り込んで、差し出されたバニラアイスを食べたい。

ポケットの中に小銭だけを入れて来た近所の夏祭りで、昔好きだった人と偶然鉢合わせて、少ない手持ち金を数えながら買ったレモンシャーベットを食べたい。

夜の11時、たまにバイクが通るか通らないかくらいの通りにあるコンビニで、罪深く一人でパピコを食べたい。

 

 

雨が降った。

手がべとべとするけど、それもまた一興じゃん。

 

それでは。

軽自動車

 

 

最近、燃費が良い。

 

お腹がすく周期が相当長くなったし、一気に大量にご飯を食べられなくなった。

気がめいっているわけではない。

たぶん年。

 

ていうか昔が食べ過ぎていた。

いつもしゃぶしゃぶの食べ放題に行きたくて行きたくてしょうがなかったし、学校帰りにチョコレートをこっそり買って食べていたし、そのうえで夜ごはんの後にアイスとかプリンとかをバクバク食べていた。バレンタインにはそこら辺の男子の5倍以上もらえるチョコレートを数日間かけて消費していたし、クリスマスやポッキーの日、それぞれのイベントごとにオカパを開催していた。ヤバい。

 

今回の渡航では相当食費が抑えられている。

そもそも一人でいるから気張ったレストランには入りにくいし、イギリスのご飯はあんまりだと聞くからチャレンジしにくい。自炊、というかよくわからないパスタをゆでたりしたものとか、林檎を丸かじりしたり、とにかく適当な食事ばかりで、この前知り合った同じ日本人の先輩にイングリッシュパブに連れて行ってもらって食べたフィッシュアンドチップスが最高においしいと感じた。なんだか支離滅裂な文章だ。

 

でもやっぱり、ご飯は人と食べたほうが数倍おいしいし、いつも同じパスタだとつまらない。

できるだけおいしいものを、たらふく食べたい。

 

今は、誰かさんのせいでハンバーグやとキムチ鍋を死ぬほど食べたい。最高にあたたかいハンバーグと、最高に辛くて汗がだらだらでるキムチ鍋。あとは学校の最寄りのバターチキンカレーとナンも。あとマンゴーラッシー。あとこってりした豚骨ラーメンと、あっさりしたお蕎麦と、こんがりした焼きおにぎりと、もう挙げていったらきりがない。とりあえず今はハンバーグだ。

 

食事は生活の根本だ。

燃費がいくら良くてどこまでも走れても、ちょっとはこだわりたい。

 

 

それでは。

はがれた

 

職業柄、爪を伸ばせない。

 

楽器を弾くとき、爪が長いと弾きづらい、痛い、割れる、など様々な支障がでるので、マニキュアも濡れないし、ジェルネイルもできない。てかそもそもジェルネイルが何かよくわかってないし。

 

 

これが理由で楽器をやめた友達がいた。

音楽よりファッションを優先した。

彼女は今どこかの大学で知らないサークルに入っているはずだ。

 

これが本当の、核の理由かは知らないが、中学校の頃に、「卒業しても楽器続ける?」みたいなお題で話していた時、冗談かどうかは知らないけど

「私は大学行ったら楽器辞める~、爪塗りたいし」

って言われて、衝撃を受けた。

爪のほうが優先なんだ?!マジで言ってる?!マジ?!

 

 

 

バイオリンを弾く身としては、おしゃれにあまりこだわることができない。

 

ネックレスも腕時計もブレスレットも、大振りの金属ピアスもできない。

いやまあ、付けてる人たまにいるけど。痛くないのかなあってたまに思う。

首に痕がついてたまに「キスマーク?」とか聞かれるし(んなわけねーだろ)

それを隠そうとしても、冬場はマフラーは取らなきゃいけないし、

とっくりセーターだとちょっと弾きにくい。

ごわごわした分厚い生地の服を着ると上手く身動きが取れないし、手袋もできない。

分厚めのサスペンダーとか、肩にでっぱりのある服も、構えた時にがたがたするから嫌い。

 

辛いことも多い。

楽器が嫌になったり、部活行くのが嫌になったり、それでもなんだかんだバイオリンを続けてもうすぐで15年くらいになる。

年数相応の技術は無いが、でもやっぱりここまで続けられるのには何か理由があるのだろう。

 

 

ちなみにさっき左足の親指の爪が割れた。手じゃなくて良かった。

 

それでは。

平日5日

 

 

今週一週間はめちゃくちゃ長かったような気がする。

新しい環境に来て、慣れるのにはさほど時間はかからなかったが、知らない国、第一言語が通じない環境、ねこがいる生活、日本人が予想の5倍はいて、物価が高いのにはいちいち驚いて感情があっちこっち行ってしまった。

 

 

いいことばかりじゃなかったのは事実だ。

授業は割と難しいし、終わった後「どうだった?」と聞かれ、あ、日本には授業のフィードバックする慣習、ありません、、、と思ったり。まあ言ったけど。

マルクス主義とかいまいちわかっていない。

着いた直後の土日が死ぬほど暇だったり。一人はちょっと辛い。好き勝手フラフラできるけど、何時間も一人なのはちょっと。

お米もない。いや、本気出せば作れるけど、ジャポニカ米を見つけるのはすこし面倒くさい。今はパンでいいや。

 

 

ヒーローに会いにいきい。

まずはバイオリンに会いたい。

あんなに一緒にいたのにいきなり離れ離れになってちょっと、いや、かなり寂しい。

自分にとって楽器は何者か、みたいな議論が前あった気がする。その時私は楽器は恋人だよ~って言った気がするが、訂正する。楽器は私の相棒であり、友達であり、私は相手のことを全く理解していないけど、相手は私の雑な性格をすべて理解している、恋人であると同時に相棒でもある、みたいな存在だ。完全に依存している。

会いてえ、、、、

アンサンブルの練習もしたい。これが一番やばい。一緒にやる人たちは、みんないい人ばかりなので会いたいな~。

シベ1も弾きたい。てか練習しないと、社会的な死が待ち受けている。

大祝もまだ弾けていないし、ヴィシェフラドも正直やばい。やばいぞ。

あとはメンテナンス出さなきゃ!

毛替えもしなきゃいけないし、弦も変えないと。

この弦が良い、ってもうずっと決めてるのに、値段が少し億劫でまだかえていない。

 

 

 

とりあえずまだ自分は折れない。

でも泣くのは別に悪いことじゃ無いし。

泣いてないけど。

 

てかまだあと2週間あるし。

明日も!

 

それでは。

首元

 

 

お気に入りのセーターを着て、マフラーをしたいから、冬になってほしい。

 

側から見たら何ともない普通のベージュの無地のセーターだし、マフラーもちょっとインカ帝国っぽいことを除けばそんなに大層なものではない。ていうかそもそももともと、服装にものすごいこだわりがあるわけではないので、めちゃくちゃ値段が高いわけでも、ちょっと変な形をしているとか、全然そういうものではない。

でも自分にとっては一番可愛くて、着るとちょっと元気が出て、人生が楽しくなるものだ。

 

 

セーターは、袖がちょっとだけ長いのでちゃんと手首まであたたかい。冷たい手すりを持つときに役立つ。コートの中で袖がぐちゃぐちゃになることもないし、秋頃から着れるので、長く着れる。正直、毎日これでも良い。流石に着ないけど。

 

マフラーは、広げたら三角だし割と薄めの生地でできているのだが、巻くとちゃんとあたたかくて、幸せな気持ちになる。首元が守られているのって、最高だ。安心感があって、眠くなる。首があたたかいと、全身がぽかぽかな気持ちになる。小さいころからそうだった。

 

 

自分はあまり露出が好きではないので、冬はとってもありがたい。

夏も誕生日があるし好きだけど。

冬は、そこら中からクリスマスソングが流れているし、ストーブの前で寝るのは最高に幸せだし、ホットココアはおいしいし、息は白いし、寒いし、手をあたためる口実ができるし、星は綺麗だし、人肌が恋しくなるし、おじいちゃんの誕生日だし、帽子をかぶれるし、雪が降るし、雪だるまをつくれるし、こたつがあるし、布団があたたかいし、アイスがおいしいし、誰かの誕生日だし、おもちはおいしいし、年賀状が届くかそわそわするし、大好きだ。

 

 

それでは。