はがれた
職業柄、爪を伸ばせない。
楽器を弾くとき、爪が長いと弾きづらい、痛い、割れる、など様々な支障がでるので、マニキュアも濡れないし、ジェルネイルもできない。てかそもそもジェルネイルが何かよくわかってないし。
これが理由で楽器をやめた友達がいた。
音楽よりファッションを優先した。
彼女は今どこかの大学で知らないサークルに入っているはずだ。
これが本当の、核の理由かは知らないが、中学校の頃に、「卒業しても楽器続ける?」みたいなお題で話していた時、冗談かどうかは知らないけど
「私は大学行ったら楽器辞める~、爪塗りたいし」
って言われて、衝撃を受けた。
爪のほうが優先なんだ?!マジで言ってる?!マジ?!
バイオリンを弾く身としては、おしゃれにあまりこだわることができない。
ネックレスも腕時計もブレスレットも、大振りの金属ピアスもできない。
いやまあ、付けてる人たまにいるけど。痛くないのかなあってたまに思う。
首に痕がついてたまに「キスマーク?」とか聞かれるし(んなわけねーだろ)
それを隠そうとしても、冬場はマフラーは取らなきゃいけないし、
とっくりセーターだとちょっと弾きにくい。
ごわごわした分厚い生地の服を着ると上手く身動きが取れないし、手袋もできない。
分厚めのサスペンダーとか、肩にでっぱりのある服も、構えた時にがたがたするから嫌い。
辛いことも多い。
楽器が嫌になったり、部活行くのが嫌になったり、それでもなんだかんだバイオリンを続けてもうすぐで15年くらいになる。
年数相応の技術は無いが、でもやっぱりここまで続けられるのには何か理由があるのだろう。
ちなみにさっき左足の親指の爪が割れた。手じゃなくて良かった。
それでは。