首元

 

 

お気に入りのセーターを着て、マフラーをしたいから、冬になってほしい。

 

側から見たら何ともない普通のベージュの無地のセーターだし、マフラーもちょっとインカ帝国っぽいことを除けばそんなに大層なものではない。ていうかそもそももともと、服装にものすごいこだわりがあるわけではないので、めちゃくちゃ値段が高いわけでも、ちょっと変な形をしているとか、全然そういうものではない。

でも自分にとっては一番可愛くて、着るとちょっと元気が出て、人生が楽しくなるものだ。

 

 

セーターは、袖がちょっとだけ長いのでちゃんと手首まであたたかい。冷たい手すりを持つときに役立つ。コートの中で袖がぐちゃぐちゃになることもないし、秋頃から着れるので、長く着れる。正直、毎日これでも良い。流石に着ないけど。

 

マフラーは、広げたら三角だし割と薄めの生地でできているのだが、巻くとちゃんとあたたかくて、幸せな気持ちになる。首元が守られているのって、最高だ。安心感があって、眠くなる。首があたたかいと、全身がぽかぽかな気持ちになる。小さいころからそうだった。

 

 

自分はあまり露出が好きではないので、冬はとってもありがたい。

夏も誕生日があるし好きだけど。

冬は、そこら中からクリスマスソングが流れているし、ストーブの前で寝るのは最高に幸せだし、ホットココアはおいしいし、息は白いし、寒いし、手をあたためる口実ができるし、星は綺麗だし、人肌が恋しくなるし、おじいちゃんの誕生日だし、帽子をかぶれるし、雪が降るし、雪だるまをつくれるし、こたつがあるし、布団があたたかいし、アイスがおいしいし、誰かの誕生日だし、おもちはおいしいし、年賀状が届くかそわそわするし、大好きだ。

 

 

それでは。